アンティーク家具を基調にした内装の色決め
内装の配色計画、カラースキームといいますが、今回は箱根仙石原リフォーム計画の、リビングのカラースキームについて。
色決めの基準になるのは、お客様お手持ちのフランスアンティーク家具。
どんなふうに進んだのかをご説明します。
まず、リビングダイニングの壁や天井は「塗装」をするのですが、
塗装の色決めにはこちらが欠かせません。
日塗工色見本というもの
塗装の標準色が600以上も収まっていて、各色についた番号で塗る色を指定します。
塗装だけでなく、床の色や、家具の色、私はなんでもこれにあてて、合わせる色を知るためにも使っています。
インテリアで使う色は淡い色が多いですが、面積が大きい。
例えばベージュといっても、赤寄りなのか、黄色なのか緑なのか青なのか、またグレーが強いのか弱いのか… 微妙な違いでインテリアは変わります。
この違いは写真で見分けることはできないので、実物をカラーチャートで判断する。
これを色の物差しにしています。
私のは、確認した色と指定する色、どこがどの色かメモ書きの付箋がいっぱい。
ちなみに2015年版と、古いものを使っています(笑)
お部屋に置きたいとリクエストされたアンティーク家具は、高さが2m60cmもあり、リビングの圧倒的な存在感になります。プランニング全体の大きな要素でもあります。
配色計画は、まずこの家具の色を知るべく、
アンティーク家具が保管されているという家具屋さん、Laurent Philippe Cluetへ伺ってきました。
フランス人オーナーのロホンさんは、アンティークの修復職人でもありまして、お客様の家具は解体されて修復準備にあったところを見せていただきました。
自然の色なので完全に色見本には当てはまりませんが、目安になります。
塗装色見本だけでなく、木目柄シートなどの見本も使って近い色を探します。
ふむふむ、写真で見ていたより黄色味が強い。
こちらはすでに考えていた壁の塗装色や造作家具の仕上げサンプルとの色合いを見ているところ。
メインとなる家具の色がわかったので、配色の方向性がはっきりしてきました。
続いて、造作家具仕上げ材で使うアイカ工業のショールームへ。
サンプルを取り寄せてしまうことが多いのですが、大きなサンプルのあるショールームは仕上がりイメージを考えたいときに便利。
造作家具も施工面積が大きく、部屋に入ったとき、アンティーク家具と同時に視界に大きく入ります。
うーん、2,3に絞りこんだ後、慎重に見比べて選定。
ということで、できあがってきたカラースキーム、ちらりとお見せしますね!
はい、こんな感じになる予定です。
今回は既存の壁や天井をできるだけ壊さない計画なので、配色でどれだけ新たなデザインをつくれるか、とても重要なプランニングです。
お客様は全面的にお任せくださっているので、なぜこれがベストなのか、しっかり考えてご提案したいと思います。
こちらがリフォームするお部屋。
全くテイストの違うインテリアに変わります!お楽しみに^^