ご依頼から8年、お客様との大切なつながり
私の仕事はお客様がいないと始まりません。
クライアントワークっていうんです。
”顧客からの依頼に基づいて物を作ったり、サービスを提供したりする仕事”
インテリアの仕事の面白さは色々ありますが、
私にとっては、一番の面白さはクライアントワークにあると思っています。
昨日、お客様が予約してくださったお馴染みのイタリアンレストランで、ディナーをご一緒しました。
ワインを飲みながら会話が深まって、普段話さないことまでお話して、
とてもいい時間でした。
この方との出会いは8年前
寝室とお嬢様の部屋のインテリアコーディネートをさせていただきました。
3年後に、リビングダイニングのリフォームを
その2年後、単身赴任のご主人様が帰任なさるのを機に、寝室の模様替えを
その2年後、お嬢様が一人暮らしの際に、新居のカーテンを
こんなふうに、暮らしが変わろうとするたびに
ご依頼いただけたことをとても嬉しく思っています。
今では公私ともに仲良くさせていただいている、Yさんです。
昨日こんな話をしました。
「日本の美しさって、豪華なアクセサリーをつけることじゃないと思うの。」
とYさん。
「私、お茶を習っているのだけど、例えば、帛紗(ふくさ)
あの小さな布に、一枚一枚よくみると細かい柄があるのよ。丁寧な職人の仕事なの。
日本の美しさって、そういうところにあると思うの。」
わかる!その美意識。
Yさんはニューヨークで暮らしていた時期があって
だからこそ、自分の中の日本的な美意識を敏感に感じるのかな。
いつも裏表のないYさん
そして、先日デザイン賞にノミネートされた私の作品について、
こんな感想をくださいました。
「貴美子さんの作品は、職人の技を活かしたり、布の色や柄を本当に細かく選んだりね、
そういうものから生まれるデザインって
日本の美意識のようなものを感じるのよね。
洗練された空間の中に、住む人の日常を受け止めてくれるようなインテリアだと思うの。」
こんなふうに見てくださることに…胸が熱くなってしまって。
この仕事やっていてよかった!
こんな瞬間があると本当に思うのです。
私はもともと人と話すのが得意なほうではないので
悩むことも多いですし、まあまあ落ち込むこともあります。
でもモノが相手だと、やりがいは全然違ったと思うんです。
住宅業界に長くいろんなかたちで関わってきましたが
安くない買い物だけに、やり取りを重ねていくので
振り返って印象に残っているのは、クライアントの存在。
20年以上前のお客様のことも結構覚えています。
そして有難いことにYさんのように、私を応援してくださるお客様もいます。
私が提供するのは、デザインだったり、カーテンや家具というモノだったりしますが、
お客様が受け取っているのは、
提供した先の暮らしで、快適とか、健康とか、充実感とか、幸福感とか
それぞれいろんな形ですが、間違いなく、単なるモノを受け取っているのではないんです。
それは私も同じで、お客様から形ではない「何か」を受け取っていて
だから面白いだろうなと。
これからも続けていきます!
この場をお借りして、これまでのお客様に改めて感謝です♡