現地調査とプランニング【住居併用歯科クリニック】

住居併用歯科クリニックのリノベーション計画が進んでいます。

お客様とは、以前別荘リフォームをさせていただいたご縁で、こちらはご実家になります。
あの頃独身だったお客様は、ご結婚されて、可愛い赤ちゃんもいらっしゃり、お幸せで何より。
またこうしてお仕事させていただけて、大変嬉しいです。

今回の計画は、3階建ての2階部分を全面的に改修予定

計画を伺って、まず建物の現状を確認していきます。


築40年が経っていて、何度かリフォームされているので、残っている設計図を見てもだいぶ現状と違うのですよね。今回は直近でリフォームをなさった工務店にお願いするので、要領を得ていてくださって、予定箇所をてきぱきと現調進めます。

建築当初の手描き図面。懐かしいなぁ!
私が仕事を始めた頃、20数年前になりますが、まだ手描きもしてたんですよね。コピペがない時代笑、大変でした。

現状の色も確認します。
残すことになるキッチン、物入、隣接する部屋の内装もチェック。色が無計画に混在すると、やはりそれだけでごちゃとして見えます。カラースキームはしっかり整えます。

こちらがおおまかなプランです。
元リビングダイニングだった部屋は壁で仕切り、患者さんのカウンセリング室と先生方の休憩兼デスクワーク部屋をつくる予定

照明やコンセント、LANなどの電気配線は全体的に新しくレイアウトします。部屋の用途が変わり、電気容量を大幅に増強する必要がありそうだったので、あらためて現場監督と電気屋さんで電気系統を確認して、具体的な増設の方法を考えてもらいました。
監督さん「なんとでもなるよ~」と言いながら、ちゃんと見てくださいます。戸建ては屋外からでも配線をまわせるので、マンションと比べればびっくりするほど自由です。

こちらのクリニックは、約40年前、歯科医師のお母様が1階を改装して開業され、長らく第一線で活躍してこられました。自宅で開業された理由は、子どもたちのそばにいられるから、だそうです。当時の女性が働く環境を思えば、これならできるっていう唯一の策だったのかも。きっとしなやかに軽やかに生きてこられたんだろうなと思う、今も素敵な方なのです。

お客様の人柄や、もっと言うと人生の背景とかは、意識するしないに関わらず心に残って、プランニングで、物事を決めるときの理由になったり、きっとこうしたほうがいいだろうと想像する理由になったりする、と思います。

主なところはまとまったので、この後は家具工事の詳細、仕上げ材、色、それからFF&Eといわれる置き家具などを決めていきます。